
どうも!パーヤン(@yamamotoeda1212)です。
皆さんには年上女性との恋なんて経験はありますか??
甘く切ない、恋の味。
味わったものにしかわからないあの気持ちをストーリー仕立てで配信していきます。
【年上への恋心vol.1】寒い冬に大学生が年上美人秘書に恋をしたら・・・
誘われるがままの再会
それから、1週間が過ぎるとまたパーティーのお誘い。
イベントで仲良くなった社長さんが声をかけて誘ってくれた。
この前のことなんか忘れ、特に楽しみもない大学生は非日常の大人の世界を味わうと、いかにも自分は別次元の人間だと錯覚してしまう。
そんなタワーマンション60階で開催されたパーティー。
テーブルに置いてある白ワインとカナッペを食べながら談笑していると、この前のパーティーで声をかけたかったあの人が目の前にいた。

今度は誰もマークしていない。
「あのーこの前の〇〇のパーティーにもしかしていました??」
ーー白ワインが少し頭の中を弱らせ軽い感じの声かけをしてしまう。失敗か??
そう思いながら心のどこかで何かを期待している自分がいた。
「はい!いましたよ!いらっしゃったんですね。わー偶然」
はにかみながら屈託のない笑顔を見せてこちらの気持ちも溶かしてくれる。
いつもは着ない気取ったスーツとかっこつけで生やした髭をくゆらせながら頑張って大人の男性だとみてもらいたい。
少し高ぶる感情を抑えて、「ど、どこらへんから来たんですか??」
2発目の会話がなぜ、そんな言葉なのか。おそらく彼女にも緊張しているのがわかったのだろう。
くすっと笑われ「このへんに住んでるよ〜」と慣れた口で言われてしまう。
あの時、声をかけたかったなんて今じゃもう忘れている。
「あっ!あの!是非大人のなんたるかを聞きたいのでLINE交換できませんか!?」
ふざけた聞き方だ。自ら不釣り合いな女性に聞いてしまう時はいつもこうだ。
彼女は「名前も聞いてないのに教えることなんてできないじゃーん」
ごもっともだ。慌てふためいていたが、そんな姿も若く可愛らしく見えたらしい。
「僕の名前は健です!健康の健です!」
たどたどしい自己紹介と年上女性への挨拶にはどうにも慣れていない。
その辺の大学生女子なんかとはわけが違う。
すると彼女が、またくすっと笑い「はーい!私は礼華です。」と教えてくれた。
まさに、その美しいスタイルと美貌にびったりの名前だ。
銀座の高級クラブで働いていたら間違い無くNo1だろうと。そんな考えがふとよぎる。
パーティーに来た理由を聞いてみると「こーゆーパーティー誘われることが多くて!家も近いし楽しいからいいかなって。」

パーティーは開始して30分ほど。
礼華さんに会えた喜びで思わず話し込んでしまった。
彼女もまだいろんな人と話したいだろう。
終わり際にまた話そうと約束を取り付けお互い別々のテーブルへと離れた。
それから様々なテーブルで談笑を重ねることで、お酒も周りほろ酔い気分になっていた。
気づけば時間は22時過ぎ。
夜の六本木はこれからという時間に差し掛かってきた。
ちょうど目の前に礼華さんがいた。
「あー探したんですからね〜!絶対最後話そうって言ってた約束忘れたでしょう」
お酒の力はすごい。最初は緊張の連続だったが、まるで昔から知っているような口調で会話ができる。
礼華さんも「ちゃんと覚えてたよー!だから今こうして話してるじゃん!」
この一言がとてもずるい。年上の魅力。いや、大人の女性が発する魔力とでも言おうか。
すると礼華さんがそっとささやいた。
「この後どうする??」
ほろ酔いの赤い顔を火照らせながら一言ささやいてきた。