どうも!パ〜ヤンです。
ある、ニュースを見て胸に衝撃が走りました。
電通で新卒入社の女性が自殺。このニュースは世間を大きく騒がせました。
命を絶った高橋まつりさんは、今年に入社した新入社員。
私も今年就職活動をしていた身として、とても、他人事のようには考えられなかった。
だが、彼女はなぜ自ら命を絶つという選択をしてしまったのだろうか・・・。
目次
大手広告代理店「電通」の新入社員自殺
事件の内容を見て、とても心が辛くなった。
高橋さんが中学生の時に両親が離婚。「お母さんを楽にしてあげたい」と猛勉強して東京大に入り、電通に入社した。だが高橋さんのSNSの書き込みは昨年10月以降、「体も心もズタズタ」「眠りたい以外の感情を失った」などと深刻になった。「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」などと上司からパワハラ発言を繰り返されていた様子も書かれていたという。
政府が7日公表した初めての過労死白書は、「過労死ライン」とされる月80時間超の時間外労働をしている企業が2割あると指摘した。幸美さんは7日に都内で記者会見し「娘が生きているうちに対策をしてくれなかったのかという思いでいっぱい」と無念さをあらわにした。引用:<電通新入社員>「体も心もズタズタ」…クリスマスに命絶つ (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
先ほど、「なぜ自ら”死”という道を選んだのだろう??」と言っていたが、この話や他メディアの報道などを見て、きっともう死ぬ以上の道が考えられなかった局面まで立たされていたんだと感じる。
彼女のTwitterのツイートからもそれが見られる。


しかも高橋まつりさんは東大卒。
つまり日本の中ではエリートなのだ。
そんな一握りの合格切符のようなものを勝ちとったとしても死んでは意味がないのだ。
「残業=偉い」みたいな腐った考え
今回、高橋さんが亡くなった一番の理由が「過度な残業による過労死」なのである。
日本の大企業には年功序列で昇進していくという考えが根付いている。
しかも、残業している人は偉い。早く帰るのは良くない。
そんな会社も少なからずあるはずだ。
しかし、よく考えてみれば、残業自体は「残った業務を行う」通り、終わりきらなかった仕事をするための定義づけ。
時間内に業務が終わっていれば、進んで残る人なんていないだろう
むしろ、残業するのは仕事が終わらなかったであり、自分は仕事ができない人間なのだとアピールしているようなものではないのか??
すぱっと定時で仕事を終わらせ、飲みに行ってアイデア広げる方が全然いいのではないか??
少なくとも会社に依存してはいけないように感じる。
会社に命を奪われるなんてあってはならないことだ。
命より大切な仕事なんてこの世にあるのだろうか??
この言葉は、亡くなった高橋さんの母が記者会見で、言っていた言葉なのだが、本当にその通りである。
例えば、スポーツ選手なんかで「この試合が最後でもいい。グラウンドで死ねるならそれが本望だ」と言っていたことを耳にしたことがある。
だが、それは本当にそこで死んでも幸せなんだと思う。
しかし、今回の高橋さんの死は決して誰もが望んだ死なんかではない。
むしろ、追い詰められた死であり「防げた死」である。
おそらく、沢山の人にSOSのメッセージを送っていたとも思う。
だが、それらの大半は「まさか本当に死ぬわけない」と考えていたのではないだろうか??
プロブロガーで「今日はどんな本音を語ろう」を運営している宮森はやとさんも今回の事件について言及しており、そのフレーズがとても心に響いた。
高学歴で大企業勤めの人々の多くは、プライドが高いです。
彼らは受験でも、就活でも「自分は勝ってきた」という自負があるからです。
ですが、そんな彼らが電通のような昭和体質の会社に勤め、激務と対峙した時にそのプライドが邪魔をします。
身体や精神はとうに限界でガタが来ているにも関わらず、世間体を気にして我慢をし続けるからです。
プライドさえ捨てれば「会社を辞める」という選択も浮かびます。
ですが、今までの学歴、大企業というブランド。これらを捨てきれずに、ジッと耐えることで思考が麻痺してくる。
そして、ついには生きるか死ぬかの2択にまで迫られる人も出てくる。
今回の電通の女性社員さんの自殺も、エリートゆえのプライドが関わってる割合も決して0ではないはずです。
「学歴」、「大企業勤め」、そういったモノはただの肩書きでしかありません。
仕事よりも、自分の生きることを優先して考えましょう。
死んだら全て終わりなんですから。
そろそろ新卒一括採用は辞めにしないか??
今回、事件の騒動のきっかけになった電通も就活生なら誰もが羨む大企業である。
ましてや、難関の面接などを突破しての入社だから受かった時は人知れぬ嬉しさもあったんだろうなと私は感じる。
しかし、結局は死んでしまっては何にも意味がない。そう。本当に無意味になるのだ。
私も今年就職活動をして感じていたのが、日本の企業体質自体が本当に古い。
例えば、どの説明会に行っても、皆リクルートスーツ。かしこまった質問内容。
どの企業も「うちの会社は、何年も業績が右肩あがりです。」なんて言っているけど、「そんなんにどこも良かったら日本もっと安泰だろう!!と思うくらいに見栄えを良くする。
今回問題になったのが、高橋さんが月の所定労働時間を超える残業をしていたこと。
多くの企業は、説明会などであまりその点については触れない。
なぜなら、「私たちの会社は残業が多いです!!」なんて言ったりでもしたら就活生が「あの会社は残業が多いらしいからブラック企業だな」と採用にも大きな影響が出てくる。
むしろ聞いたとしても本当のことを教えてくれない。
ぼくは必ず説明会などで個人的に「月に残業とどのくらいありますか??」や「休みはしっかり取れるんですか??」
などを聞いていた。そして本当に働きたいと思った企業なら、そこで働いている人だけでなく同じ業界で働いている人からも客観的に見てどうか??
そして最後に自分の考えをすり合わせていた。
働きたい仕事も大事だが、体を壊してしまっては元も子もないから。
高橋さんもある程度の覚悟を持って入社したのであると思うが、今回の事件で来年の電通の採用活動にも大きく影響することは間違いない。
無論、電通のグループ会社も同様にだ。
だって、「死ぬような会社」で何も働きたいとは誰だって思わないだろう。
そもそも短期決戦になっている今の新卒就職活動が間違い
現在の新卒就職活動は3月〜9月末まで約6ヶ月の短期決戦となっている。
このように見れば、6ヶ月は長いように感じるが、人生に置き換えると圧倒的な短さ。
そして世界から見ると日本の新卒一括採用はとても甘いのだ。
世界から見れば、日本はポテンシャル採用に感じる。
アメリカでは新卒の一括採用はない。
しかも、能力やスキルなどがなければ就職さえもできない超が付くほどスーパー学歴社会なのである。
同様に、香港・スペインは新卒の価値は全くない。むしろ、「何か身につけなければ」とプログラミングの習得。留学して英語や外国語スキルを上げる。長期インターンをするなど、日本では悪く言われる “意識高い系大学生”がむしろ海外では当たり前なのである。
現在の日本でも就活生一人一人に大きな差があり、動き出しが早い学生なんかに関しては大学1年生の頃から既に将来を見据えて動き出している者だっている。
ちなみに、今年就活生であった私も就職活動が解禁された今年3月より前倒しで去年の10月後半頃から始めていた。
3月から色々し始めていたらあっという間に9月になってしまう。
当時、ぼくも「まだ3年なんだから今年は遊ぼうぜ〜」という誘いもごまかしながら断っていたことが懐かしい。
おかげで既に解禁された3月には自分がどんな仕事がやりたいか・どんな会社で働きたいか・そのためにはどこで働けばいいのか。という選択肢が確立されていて受けたい会社だけを受け、納得する形で就職活動を終えることができたのである。
自由な働き方を選択肢にする道
今回の事件を踏まえて、来年就職活動をする大学生に伝えたいが、「大きな会社に入社したから人生最高!」そんなことは決してない。
なんなら「大手だから将来安泰」なんて考え方は消し去ったほうがいい。
むしろ「もう就活か〜。でも海外に1年間留学に行って見聞を広めようかな」なんて考えるほうが人生の選択肢は広がる。
そして、もう一つ選択肢を増やしていいのが「俺は卒業したらフリーランスで働いていくぞ!」なんて働き方だってある。
大学を卒業したら就職という考え方だけではない。
むしろ、それしか考えていない人はナンセンスだ。
実際に会社に入社してからフリーランスになったゲスブロガーのあんちゃさんの記事なんか見ると本当に働くについて考えさせられることが多い。
そして私自身も胸が打たれた記事であった。
そして、卒業して”新卒フリーランス”という道を選んだやぎろぐの八木仁平さん。
八木さんの記事なんかを見てると、「自由に働く楽しさ」それを全身全霊で体現している。
新卒フリーランスという選択肢をして、キャンピングカーで生活していた八木さんは、わずか4ヶ月という早さで、このキャンピングカー生活に終わりを告げた。2ch界隈からは大きな批判の嵐や反響があったが、それさえも逆手にとってしまう最強ブロガー。
こちらの記事→キャンピングカー引退宣言。たった4ヶ月で車上生活を挫折した理由 | やぎろぐ
そして、僕と同世代で新卒フリーランスで働いていくことを宣言した、イワタワーを運営しているイワタ君。
イワタ君は就職活動を失敗したからフリーランスになる。
以前、二人で渋谷で飲む機会があった。その時イワタ君はまだ就職活動をしていたのだが、彼の選択肢に僕は胸が躍った。
「何で働きたいか??」について見いだせていなかったイワタ君のこのフリーランス宣言になぜかとても勇気付けられたのと同時に来年就職活動をする就活生には是非見て欲しい記事である。
大学を卒業したら就職する以外の選択肢もある
話に戻るが、何も大学を卒業して「就職をするな!フリーランスはいいぞ!」と言っているわけではない。
ただ、上記にも書いたイワタ君の記事なんかを見ていると就職活動に失敗なんてないし、一番大事なのは、「自分が幸せに生きていくこと」のための選択肢として就職もアリくらいな考えでいい。
ただ、今回の事件を受けて改めて”働く”ことについて考えさせられた。
まさか、入社した1年後に自ら命を絶つということを高橋まつりさんもきっと想像はしていなかったであろう。
むしろ、ワクワクしながら自分が仕事をしているイメージや将来どうなっていくかを考えていたんじゃないだろうか。
本当の問題は高橋まつりさんを追い込んだ「メンタル」
高橋さんがしていた残業時間は105時間である。
1日あたり約5時間ほど定時を超えて働いていた計算である。
残業時間自体は、多いのではあるが、これが全て原因で自殺したと言えばそうではないと言える。
本当の本質は、過度な残業よりも高橋さんの心がズタズタにされていたということの方が問題として取り上げるべき重要な点である。
そしてこのことについて言及されていた記事もありました。
「電通社員を自殺にまで追い込んだ真の要因は、「過労」それ自体ではない – Outward Matrix」

冒頭でも伝えた通り、高橋さんのTwitterからは精神的に疲弊しているのが感じられる。
もしかしたら人より心が打たれ弱いかもしれない。精神的に不安定なのかもしれない。
そんなことは挙げればきりがないのだが、本当に「もうダメだ。。。」と思ったら一番大事なのは逃げる勇気であるように感じます。
そもそも人間的に「逃げる」という行為自体があまり良い意味で使われることはありません。
ですが、逃げることだって立派な勇気であるし、もしかしたら誰かがそれを言っていたら高橋さんもそのような選択肢を取れたんじゃないか・・・・。
少なくとも今回の事件を受けて、悔やんでいる人だっていると思います。
高橋まつりさんの死が決して無駄にはならないように沢山の社会人・就活生・就活を考える大学生・当事者の方々は重く受け止めてほしい。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。